ゼイン・マロニー

ゼイン・マロニー
Zane Maloney
ゼイン・マロニー
(2022年)
基本情報
国籍 バルバドスの旗 バルバドス
生年月日 (2003-10-02) 2003年10月2日(20歳)
出身地 バルバドスの旗 バルバドス
ブリッジタウン
過去参加シリーズ
2019
2020

2021

2022
F4・イギリス選手権(英語版)
ユーロフォーミュラ・オープン・チャンピオンシップ(英語版)
フォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン・チャンピオンシップ(英語版)
FIA フォーミュラ3選手権(英語版)
選手権タイトル
2019 F4・イギリス選手権(英語版)
受賞
2022 FIA ルーキー・オブ・ザ・イヤー(英語版)

ゼイン・マロニーZane Maloney, 2003年10月2日 - )は、バルバドスブリッジタウン出身のレーシングドライバー

経歴

カート

マロニーは、12歳の頃北米にてカートレースを始めキャリアをスタートさせた。母国バルバドスアメリカで複数のタイトルを獲得する。その後ヨーロッパへ渡り、リッキー・フリン・モータースポーツに所属する[1]2018年の「CIK-FIA ヨーロピアン・OK・チャンピオンシップ」で総合4位、「ドイツ・カート・チャンピオンシップ」「WSK・チャンピオンズ・カップ - OKクラス」はそれぞれ総合3位という成績を残した。

ジュニア・フォーミュラ

2019年に、シングルシーターデビューを果たしカーリン・モータースポーツから「イギリス・F4(英語版)」へ参戦する[2]。第4戦オウルトン・パークでは、2017年に記録したジェイミー・キャロライン(英語版)以来の1ラウンド3連勝を飾る。表彰台15回・10勝を挙げ、参戦初年度でチャンピオンシップを制した[3]。マロニーは、ヨーロッパで開催されるフォーミュラシリーズのタイトルを獲得した最初のバルバドス人ドライバーとなった。

ラディカル・カリビアン・カップ

2019年、「ラディカル・カリビアン・カップ」へ最終2戦へエントリーする。バルバドスのブッシー・パーク・サーキット(英語版)で3レース全勝し、ガイアナのサウス・ダコタ・サーキット(英語版)で開催された2レースを制した。2020年は開幕戦からエントリーしたが、コロナウイルス感染症の世界的流行により開幕戦終了時に大会が中止された。

2022年、マロニーはトリニダード・トバゴのフランキー・ブードラム・ウォーラーフィールド・インターナショナル・レースウェイで開催されたレースへゲストドライバーとして参加した[4]

ユーロフォーミュラ・オープン・チャンピオンシップ

2020年、カーリンから「ユーロフォーミュラ・オープン・チャンピオンシップ(英語版)」へ参戦する[2]。開幕戦ハンガロリンクはレース1を4位で終えた後、続くレース2は3位となり初表彰台を獲得する。第2戦ポール・リカール・サーキットでも表彰台へ登壇するがこれがシーズン最後のトップ3フィニッシュとなった。最終的にドライバーズランキング8位(113ポイント)で締めくくる[5][6]

フォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン・チャンピオンシップ

フォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン・チャンピオンシップ(英語版)へ参戦中のマロニー (2021年)

2020年12月、マロニーは「フォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン・チャンピオンシップ(英語版)」へ2021年シーズンの参戦が決定する。R-ace GP(英語版)から出走する[7]。開幕戦イモラ・レース2で3位表彰台を獲得[8]。第3戦モナコではレース1を2位[9]、レース2ではポールポジションからスタートしそのままトップチェッカーを受け初勝利を挙げた。マロニーはカリブ海地域出身のドライバーとしてモナコで勝利した初のドライバーとなった[10]

FIA フォーミュラ3選手権

ダラーラ・F3 2019(英語版)で走行するマロニー。レッドブル・リンクにて (2022年)

2021年11月、「FIA フォーミュラ3選手権(英語版)」のポストシーズンテストへ参加する。同年のチャンピオンチームであるトライデント(英語版)から出走しテストを行った。翌年の1月には、トライデントのレースドライバーとして契約したことを発表した[11]。第6戦ハンガロリンク・フィーチャーレースにて2位となり、初の表彰台を獲得する[12]。次戦スパ・フランコルシャン・スプリントレースではリタイアを喫するが、フィーチャーレースはトップチェッカーを受け初優勝を果たした[13]。第8戦ザントフォールトの予選ではポールポジションを獲得し、フィーチャーレースでポールトゥーウィンを飾った[14]。最終戦モンツァでもポールを獲得、赤旗終了の荒れた展開ながらフィーチャーレース3戦連続優勝を果たす[15]。タイトル争いではビクター・マルタンス(英語版)へ5ポイント届かず、ドライバーズランク2位(134ポイント)でシーズンを終えた[16]

FIA フォーミュラ2選手権

2022年最終戦ヤス・マリーナにて、カラン・ウィリアムズ(英語版)の代役としてトライデントからスポット参戦した[17]。選手権終了後のポストシーズンテストはカーリンから出走している[18]

フォーミュラ1

2022年12月、レッドブル・ジュニア・チームへの加入および、2023年レッドブルのリザーブドライバーへ就任することを発表[19]2024年ステークF1チームのリザーブドライバーを務める[20]

私生活

マロニーの叔父は、母国バルバドスでブッシー・パーク・サーキット(英語版)を経営している[21]

レース戦績

略歴

シリーズ チーム レース 勝利 PP FL 表彰台 ポイント 順位
2019 F4・イギリス選手権(英語版) カーリン 30 10 6 5 15 427 1位
ラディカル・カリビアン・カップ - 6 5 ? ? ? ? 5位
2020 ユーロフォーミュラ・オープン・チャンピオンシップ(英語版) カーリン・モータースポーツ 17 0 0 0 2 113 8位
2021 フォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン・チャンピオンシップ(英語版) R-ace GP(英語版) 20 1 1 1 7 170 4位
2022 FIA フォーミュラ3選手権(英語版) トライデント(英語版) 18 3 2 3 4 134 2位
FIA フォーミュラ2選手権(英語版) 2 0 0 0 0 0 26位
ラディカル・カリビアン・カップ - 3 2 1 ? 3 N/A NC
2023 FIA フォーミュラ2選手権 ローディン・カーリン 26 0 0 1 4 96 10位
マカオグランプリ 1 0 0 0 0 N/A 8位
フォーミュラ1 オラクル・レッドブル・レーシング リザーブドライバー
2023-24 フォーミュラE アンドレッティ・フォーミュラE リザーブドライバー
2024 FIA フォーミュラ2選手権 ロダン・モータースポーツ - - - - - - -
フォーミュラ1 ステークF1チーム・キック・ザウバー リザーブドライバー
  •  : ゲストドライバーとしての出走であるため、ポイントは加算されない。
  • * : 現状の今シーズン順位。

F4・イギリス選手権

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 順位 ポイント
2019年
(英語版)
カーリン BRI
1

3
BRI
2
7
BRI
3
2
DON
1
8
DON
2
6
DON
3
6
THR
1
2
THR
2
1
THR
3
1
CRO
1

1
CRO
2
5
CRO
3

1
OUL
1

1
OUL
2
1
OUL
3

1
SNE
1
3
SNE
2
Ret
SNE
3
4
THR
1
6
THR
2
5
THR
3
6
KNO
1

1
KNO
2
8
KNO
3

NC
SIL
1
5
SIL
2
2
SIL
3
Ret
BRGP
1

1
BRGP
2
5
BRGP
3
1
1位 427

ユーロフォーミュラ・オープン・チャンピオンシップ

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 DC ポイント
2020年
(英語版)
カーリン・モータースポーツ HUN
1
4
HUN
2
3
LEC
1
DNS
LEC
2
2
RBR
1
12
RBR
2
Ret
MNZ
1
8
MNZ
2
4
MNZ
3
7
MUG
1
8
MUG
2
5
SPA
1
14
SPA
2
Ret
SPA
3
12
CAT
1
4
CAT
2
9
CAT
3
6
CAT
4
5
8位 113

フォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン・チャンピオンシップ

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 順位 ポイント
2021年
(英語版)
R-ace GP
(英語版)
IMO
1
Ret
IMO
2
3
CAT
1
9
CAT
2
9
MON
1
2
MON
2

1
LEC
1
4
LEC
2
6
ZAN
1
15
ZAN
2
8
SPA
1
3
SPA
2
2
RBR
1
9
RBR
2
3
VAL
1
8
VAL
2
8
MUG
1
11
MUG
2
14
MNZ
1
3
MNZ
2
7
4位 170

FIA フォーミュラ3選手権

エントラント 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 DC ポイント
2022年 トライデント
(英語版)
BHR
FEA

4
BHR
SPR
Ret
IMO
FEA
6
IMO
SPR

Ret
CAT
FEA
21
CAT
SPR
13
SIL
FEA
7
SIL
SPR
11
RBR
FEA
Ret
RBR
SPR
5
HUN
FEA
10
HUN
SPR
2
SPA
FEA
Ret
SPA
SPR

1
ZAN
FEA
17
ZAN
SPR

1
MNZ
FEA
4
MNZ
SPR
1
2位 134

マカオグランプリ

チーム 車両 予選 予選
レース
決勝
レース
2023年
(英語版)
イギリスの旗 ローディン・カーリン ダラーラ・F3 2019(英語版) 16位 10位 8位

FIA フォーミュラ2選手権

エントラント 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 DC ポイント
2022年 トライデント
(英語版)
BHR
SPR
BHR
FEA
JED
SPR
JED
FEA
IMO
SPR
IMO
FEA
CAT
SPR
CAT
FEA
MON
SPR
MON
FEA
BAK
SPR
BAK
FEA
SIL
SPR
SIL
FEA
RBR
SPR
RBR
FEA
LEC
SPR
LEC
FEA
HUN
SPR
HUN
FEA
SPA
SPR
SPA
FEA
ZAN
SPR
ZAN
FEA
MNZ
SPR
MNZ
FEA
YMC
SPR
15
YMC
FEA
16
26位 0
2023年 ローディン・カーリン BHR
SPR
9
BHR
FEA
3
JED
SPR
Ret
JED
FEA
17
MEL
SPR
5
MEL
FEA
5
BAK
SPR
Ret
BAK
FEA
11
MON
SPR
5
MON
FEA
3
CAT
SPR
14
CAT
FEA
16
RBR
SPR
18
RBR
FEA
15
SIL
SPR
10
SIL
FEA
2
HUN
SPR
12
HUN
FEA
16
SPA
SPR
10
SPA
FEA
4
ZAN
SPR
5
ZAN
FEA
2
MNZ
SPR
14
MNZ
FEA
Ret
YMC
SPR
9
YMC
FEA
17
10位 96
2024年 ロダン・モータースポーツ BHR
SPR

1
BHR
FEA
1
JED
SPR
JED
FEA
MEL
SPR
MEL
FEA
IMO
SPR
IMO
FEA
MON
SPR
MON
FEA
CAT
SPR
CAT
FEA
RBR
SPR
RBR
FEA
SIL
SPR
SIL
FEA
HUN
SPR
HUN
FEA
SPA
SPR
SPA
FEA
MNZ
SPR
MNZ
FEA
BAK
SPR
BAK
FEA
LUS
SPR
LUS
FEA
YMC
SPR
YMC
FEA
1位* 36*

出典

[脚注の使い方]
  1. ^ “Scout Report: Zane Maloney”. FORMULA SCOUT (2019年7月29日). 2023年1月13日閲覧。
  2. ^ a b “Zane Maloney”. DRIVER DATABASE. 2023年1月13日閲覧。
  3. ^ “F4 British Championship powered by Ford 2019 standings”. DRIVER DATABASE. 2023年1月13日閲覧。
  4. ^ “Zane Maloney joins Radical Caribbean Cup in T&T”. RADICAL CARIBBEAN CUP (2022年9月26日). 2023年1月13日閲覧。
  5. ^ “Euroformula season review: The super-close battle that dominated 2020”. FORMULA SCOUT (2020年12月16日). 2023年1月13日閲覧。
  6. ^ “Euroformula Open 2020 standings”. DRIVER DATABASE. 2023年1月13日閲覧。
  7. ^ “Maloney switches from Euroformula to FREC with R-ace GP for 2021”. FORMULA SCOUT (2020年12月20日). 2023年1月13日閲覧。
  8. ^ “Saucy scores first car racing win in second Imola FREC race”. FORMULA SCOUT (2021年4月18日). 2023年1月13日閲覧。
  9. ^ “R-ace GP’s Isack Hadjar takes lights-to-flag first FREC win in Monaco”. FORMULA SCOUT (2021年5月22日). 2023年1月13日閲覧。
  10. ^ “Maloney leads R-ace GP 1-2-3 in Monaco in second FREC race”. FORMULA SCOUT (2021年5月23日). 2023年1月13日閲覧。
  11. ^ “Zane Maloney joins Trident in FIA F3”. FORMULA SCOUT (2022年1月21日). 2023年1月14日閲覧。
  12. ^ “ロシア出身スモリアーが今季初優勝。国旗掲揚&国歌演奏は行われず【順位結果/FIA F3第6戦ブダペスト レース2】”. auto sport Web (2022年7月31日). 2023年1月14日閲覧。
  13. ^ “マロニーが初優勝。牛島リースは10位入賞【順位結果/FIA F3第7戦スパ レース2】”. auto sport Web (2022年8月28日). 2023年1月14日閲覧。
  14. ^ “マロニーが今季2勝目。SC導入3回の荒れた一戦を制する【順位結果/FIA F3第8戦ザントフールト レース2】”. auto sport Web (2022年9月4日). 2023年1月14日閲覧。
  15. ^ “赤旗終了&ペナルティで混乱も、アルピーヌ育成のビクトール・マルタンスがFIA F3タイトルを獲得【第9戦モンツァ レース2】”. auto sport Web (2022年9月11日). 2023年1月14日閲覧。
  16. ^ “STANDINGS FORMULA 3 2022”. F3 - FIA FORMULA 3 CHAMPIONSHIP™. 2023年1月14日閲覧。
  17. ^ “Trident confirms Zane Maloney for Yas Marina finale”. F2 - FIA FORMULA 2 CHAMPIONSHIP™ (2022年11月7日). 2023年1月14日閲覧。
  18. ^ “岩佐歩夢はダムスから出走。FIA F3王者マルタンスはARTから/FIA F2ポストシーズンテスト”. auto sport Web (2022年11月23日). 2023年1月14日閲覧。
  19. ^ “ゼイン・マロニー、レッドブル育成プログラムに加入。来季は岩佐歩夢らと共にF1直下のFIA F2フル参戦か”. auto sport Web (2022年12月8日). 2023年1月14日閲覧。
  20. ^ 三栄 (2024年1月31日). “元レッドブル育成のゼイン・マローニがザウバー育成に加入し、ステークF1のリザーブドライバーに | F1”. autosport web. 2024年3月9日閲覧。
  21. ^ “Bushy Park”. RACINGCIRCUITS.INFO. 2023年1月14日閲覧。
2024年のFIA F2選手権 参戦チームと出走ドライバー
フランスの旗 ARTグランプリ イタリアの旗 プレマ ニュージーランドの旗 ロダン フランスの旗 DAMS・ルーカスオイル イギリスの旗 インビクタ オランダの旗 MPモータースポーツ
1 フランスの旗 ビクトール・マルタンス 3 イギリスの旗 オリバー・ベアマン 5 バルバドスの旗 ゼイン・マロニー 7 アメリカ合衆国の旗 ジャック・クロフォード 9 インドの旗 クッシュ・マイニ 11 ノルウェーの旗 デニス・ハウガー
2 イギリスの旗 ザック・オサリバン 4 イタリアの旗 アンドレア・キミ・アントネッリ 6 日本の旗 宮田莉朋 8 アメリカ合衆国の旗 ファン・マヌエル・コレア 10 ブラジルの旗 ガブリエル・ボルトレト 12 アルゼンチンの旗 フランコ・コラピント
オランダの旗 ファン・アメルスフォールト イギリスの旗 ハイテック・パルス-エイト スペインの旗 カンポス イタリアの旗 トライデント ドイツの旗 PHM・AIX
14 ブラジルの旗 エンツォ・フィッティパルディ 16 ベルギーの旗 アマウリー・コルディール 20 フランスの旗 アイザック・ハジャー 22 オランダの旗 リチャード・フェルシュホー 24 パラグアイの旗 ジョシュア・デュルクセン
15 メキシコの旗 ラファエル・ヴィラゴメス 17 エストニアの旗 ポール・アロン 21 スペインの旗 ジョセップ・マリア・マルティ 23 チェコの旗 ロマン・スタネック 25 イギリスの旗 テイラー・バーナード