自分症候群

自分症候群
さだまさしスタジオ・アルバム
リリース
ジャンル ニューミュージック
レーベル フリーフライト
プロデュース さだまさし
チャート最高順位
さだまさし アルバム 年表
ADVANTAGE
(オリジナル・アルバム)
(1985年6月)

1000回記念コンサート・ライヴ-'85さだまさし-
(ライヴ・アルバム)
(1985年9月)
自分症候群
(1985年12月)
夢回帰線
(オリジナル・アルバム)
(1987年7月)

帰郷
(セルフカバー・アルバム)
(1986年10月)
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自分症候群』(じぶんしょうこうぐん)は、シンガーソングライターさだまさし1985年12月21日発表のソロ11枚目のオリジナル・アルバムである。アルバム制作に併せて、同名の短編小説&エッセイ集を刊行している。

アルバムの概要

本作のライナーノートの後半は、前作『ADVANTAGE』と同様に、収録曲の紹介ではなく、ほとんどがさだの短編小説となっており、「上海小夜曲」「長崎BREEZE」「夢一匁」はエッセイとなっている。

また、後のCD版では初期盤にのみ、付録シングルとして収録されていた「もーひとつの恋愛症候群」(シングル曲「恋愛症候群 - その発病及び傾向と対策に関する一考察 -」の替え歌)がボーナス・トラックとして収録された。

収録曲

  1. 風が伝えた愛の唄
    かつて失った大切な夢や愛を、子守歌に見立てて表現した曲。たとえ失っても、生きていればいつの日か再びそれらに出会うことが出来ることができるということを示している。
  2. サイボーグ・サイボーグ -アルミニウム製の子供たち-
    現代社会の若者に対する皮肉を歌った曲。さだは、「マニュアル通りにしか出来ない人間はまるでサイボーグみたいだ」とコンサートで語っている。
  3. 沈吟(ピアニッシモ)
    自分が持つ、音楽記号ピアニッシモが表すような心の弱さを嘆く女性の心を表現した曲。
  4. 8つ目の青春
    なんども失恋して、ようやく8回目の恋で成功した先輩を、後輩の視点から歌った曲。
  5. Bye Bye Blue Bird
    相手の為に自身の幸せを犠牲にした健気な女性の心境を歌った曲。
  6. Final Count Down
    娘をシンデレラに当てはめて見守っている父親の心境を歌った曲。
    ビーチボーイズをイメージさせるロックンロール風のアップテンポな曲で、イントロとエンディングのカウントダウンの声は小林克也である。
    後にチキンガーリックステーキがカバーした。
  7. ねこ背のたぬき
    「ねこ背のたぬきがね…」といった言い回しをラップ調で繰り返す曲。シンセサイザーが多用されている。
    花王名人劇場』「さだまさしとゆかいな仲間」の番組中に編曲が行われた。
    さだの30周年コンサートのトークの中で特別バージョンが演奏された。
  8. 上海小夜曲
    上海の黄昏の風景の中で、別れた女性のことを思い出した男性の曲。
  9. 長崎BREEZE
    さだの故郷、長崎の風景を描きながら「恋」に内在する「喜び」と「悲しみ」を表現した曲。
  10. 草枕
    大志を抱き「人生」という困難に満ち溢れている冬の荒野を、夢実現のために一所懸命に歩む人を示した曲。
    この曲のライナーノートに書かれている時代劇風の小説にも上記の様な暗喩がある。
  11. 夢一匁
    本当に、本当に僅かな「夢」であっても、何よりな大切なものであることもあるというさだからのメッセージ的な曲。
  12. もーひとつの恋愛症候群
    恋愛症候群 - その発病及び傾向と対策に関する一考察 -」の替え歌である。1985年11月6日市川市文化会館でのライブ録音が収録されたボーナス・トラック。初期盤にのみ「おまけシングル」として片面のみ収録のドーナツ盤またはシングル・カセットが付属していた。

注釈

  • 6曲目「Final Count Down」以降がB面。12曲目「もーひとつの恋愛症候群」は、おまけシングルとして異盤。
  • 以下の作品以外は全て作詩[1]・作曲:さだまさし
  • 「風が伝えた愛の歌」作曲:ショパン
  • 「上海小夜曲」作曲:立山健彦
  • 「沈吟」コーラスアレンジ:八野行恭
  • 「ねこ背のたぬき」シンセサイザーアレンジ:山田秀俊
  • 「夢一匁」:ストリングスアレンジ:渡辺俊幸

挿入曲等

風が伝えた愛の唄
ノクターン(作曲:ショパン
もーひとつの恋愛症候群
大学祝典序曲(作曲:ブラームス

参加ミュージシャン

風が伝えた愛の唄

サイボーグ・サイボーグ -アルミニウム製の子供たち-

沈吟(ピアニッシモ)

  • 今剛:Electric Guitar
  • 吉川忠英:Acoustic Guitar
  • 山田秀俊:Electric Piano
  • 渡辺俊幸:DX-5, Prophet-10, Oberheim Xpander
  • 浦田恵司:Synthesizer Programing
  • 高水健司:Electric Bass
  • 岡本敦男:Drums
  • 木村誠:Percussions
  • Jake H. Concepcion:Alto Sax

8つ目の青春

  • 今剛:Electric Guitar, Steel Guitar
  • 吉川忠英:Acoustic Guitar, Banjo
  • 山田秀俊:Electric Piano, Prophet-10, Fairlight C.M.I., Oberheim Xpander, DX-5
  • 渡辺俊幸:DX-5, Oberheim Xpander
  • 浦田恵司:Synthesizer Programing
  • 高水健司:Electric Bass
  • 岡本敦男:Drums
  • 木村誠:Percussions
  • 旭孝:Recorder, Flute
  • 前田信吉:Bassoon
  • 竹内郁子、田中早苗:Mandolin
  • 山川恵子:Harp
  • Joe Strings:Strings

Bye Bye Blue Bird

  • 今剛:Electric Guitar
  • 吉川忠英:Acoustic Guitar
  • 山田秀俊:Acoustic & Electric Piano
  • 渡辺俊幸:DX-5, Oberheim Xpander, Fairlight C.M.I., Prophet-10
  • 浦田恵司:Synthesizer Programing
  • 高水健司:Electric Bass
  • 岡本敦男:Drums
  • 木村誠:Percussions
  • 山川恵子:Harp
  • Joe Strings:Strings

Final Count Down

  • 今剛:Electric Guitar
  • 吉川忠英:Acoustic Guitar
  • 渡辺俊幸:DX-5, Oberheim Xpander
  • 浦田恵司:Synthesizer Programing
  • 渡辺直樹:Electric Bass
  • 岡本敦男:Drums
  • 木村誠:Percussions
  • 比山清、木戸泰弘、大塚修司、山田秀俊:Chorus
  • 小林克也:Voice

ねこ背のたぬき

内気なたぬきバンド

  • 今剛:Electric Guitar
  • 山田秀俊:Electric Piano, DX-5, Prophet-10, Fairlight C.M.I., Oberheim Xpander
  • 浦田恵司:Synthesizer Programing
  • 高水健司:Electric Bass
  • 島村英二:Drums
  • 吉川忠英:Percussions
  • たぬきの友人一同(実際はさだの一人複数役):唄

上海小夜曲

亀山社中

長崎BREEZE

  • 吉川忠英:Acoustic Guitar, Autoharp
  • 山田秀俊:Acoustic & Electric Piano
  • 渡辺俊幸:Prophet-10, DX-5, Oberheim Xpander
  • 浦田恵司:Synthesizer Programing
  • 高水健司:Electric Bass
  • 岡本敦男:Drums
  • 木村誠:Percussions
  • Joe Strings:Strings

草枕

  • 今剛:Electric Guitar
  • 吉川忠英:12-Strings Guitar
  • 山田秀俊:Electric Piano
  • 渡辺俊幸:DX-5, Oberheim Xpander
  • 浦田恵司:Synthesizer Programing
  • 渡辺直樹:Electric Bass
  • 岡本敦男:Drums
  • 木村誠:Percussions
  • 八木のぶお:Harmonica
  • 旭孝:Flute
  • Joe Strings:Strings

夢一匁

  • さだまさし:Acoustic Guitar
  • Joe Strings:Strings

脚注

  1. ^ さだまさしの作品はすべて「作詞」ではなく「作詩」とクレジットされているので、誤記ではない。

エッセイ集

1985年に新潮文庫新潮社)から刊行された、さだまさしライナーノート集の第4弾となる作品。過去3作は、それぞれ「時・旅・夢」といったテーマに沿ってそれまでの楽曲から歌詩とライナーノートを編纂していたが、本書では同年に発表のアルバム『ADVANTAGE』『自分症候群』のライナーノートを主に使用している。

書籍情報:ISBN 4-10-122904-X

上述の通り、さだのアルバムの特徴の一つであるライナーノートだが、前作『ADVANTAGE』と本作『自分症候群』では従来の楽曲紹介にとどまらず、短編小説やエッセイといったものが書き下ろされた。これは『ADVANTAGE』では比較的余裕があったことから小説家ごっことして書いたものであったが、アルバム『自分症候群』では本書『自分症候群』にも収録することを念頭において書き下ろしたためである。

本書では、エッセイ部には白地の用紙が、小説部にはグレー地の用紙が用いられ、見た目でもわかるように区別されている。

後に、収録された短編小説がラジオドラマとして放送された。

シングル
さだまさしのシングル
1970年代
1980年代
1990年代
  • 長崎から
  • 息子へ 〜父からの風〜
  • 奇跡〜大きな愛のように〜
  • 娘へ
  • 君が帰ってくる/ありがとう
  • “長崎から雲仙へ”/SMILE AGAIN
  • あなた三昧
  • 二千一夜
  • 幸福になる100通りの方法/東京物語
  • ヴァージン・ロード/関白失脚
  • となりの芝生
  • 愛をみつけた
  • 烈/地平線
  • 名刺/さよならにっぽん
  • Wonderful Love
  • 絵画館/甘い手紙
  • 愛について
  • Dream/案山子(アンコール)
  • Birthday
  • 夢一色/やすらぎ橋
  • ペンギン皆兄弟
  • 北の国から 遥かなる大地より〜螢のテーマ
  • 君が選んだひと
  • ゆけゆけ!! ようかいキッズ
  • 桜月夜
  • 佐世保
2000年代
2010年代
  • 残春
配信
アルバム
さだまさしのアルバム
スタジオ・アルバム
ベスト・アルバム
ライブ・アルバム
カバー・アルバム
  • にっぽん
  • にっぽんII〜通りゃんせ〜
  • さだまさし 永六輔・中村八大を歌う
  • 情継 こころをつぐ
  • 永縁〜さだまさし 永六輔を歌う〜
  • アオハル49.69
その他
  • 你好!中国 さだまさしふれあいの旅
  • まっさんの落談寄席 私家版「三國志 英雄伝」
  • ステージ・トーク・ライブ/噺歌集ライブ
  • 北の国から〜オリジナル・スコア・ヴァージョン
  • 木を植えた男 -緑百年物語-
  • さだまさし話のアルバム
  • さだまさしステージトーク大全
    • 噺歌集CD
    • 續噺歌集CD
  • さだまさしトークベスト
  • 歌ってはいけないCD
  • 大変なンすからもォ。
  • さだまさしトリビュート さだのうた
  • みんなのさだ
カテゴリ カテゴリ
楽曲
著作

噺歌集シリーズ - せとぎわの魔術師 - 自分症候群 - 精霊流し - 解夏 - 眉山 - 茨の木 - アントキノイノチ - いのちの理由 - かすてぃら - はかぼんさん: 空蝉風土記 - 風に立つライオン - ラストレター - ちゃんぽん食べたかっ!

映画

翔べイカロスの翼 - 関白宣言 - 長江 - さだおばさん

出演
テレビ
ラジオ

さだまさしの好奇心倶楽部 - さだまさしの引き出しのすみっこ - まさしんぐWORLD - サンデーニューミュージック - いちご列車 - さだまさしの気ままな夜間飛行 - サンデーパーク - さだまさしストーリー - さだまさし全力投球 - さだまさし時のほとりで - さだまさしのセイ!ヤング - MBSミュージックマガジン - さだまさしの気まぐれ夜汽車 - それぞれの旅 - RADIOまっぴるま - さだまさし夢回帰線 - (有) さだまさし大世界社 - セイ!ヤング21 - さだまさしカウントダウンスペシャル - さだまさし WEEKLY 〜Mist〜 - さだまさし セイ!シュン49.69 - 1時の鬼の魔酔い

関連人物
関連項目
さだまさしのディスコグラフィ - さだ企画 - さだ工務店 - フリーフライトレコード - ユーキャン - 詩島 - 夏 長崎から さだまさし - ナガサキピースミュージアム - NBCビデオホール - ダスキン - 風に立つライオン基金
グレープ
さだまさし - 吉田政美
シングル

1.雪の朝 - 2.精霊流し - 3.追伸 - 4.ほおずき - 5.朝刊 - 6.無縁坂 - (レーズン)糸電話

EP

1.GRAPE-1 - 2.グレープ 精霊流し、雪の朝 - 3.グレープ ほおずき、追伸 - 4.グレープ 無縁坂、朝刊

アルバム
オリジナル

1.わすれもの - 2.せせらぎ - 3.コミュニケーション - (レーズン)あの頃について 〜シーズン・オブ・レーズン〜 - 4.グレープセンセーション

ライブ

1.グレープ・ライブ 三年坂 - 2.グレープラストコンサート・伝説の神田共立ライブ

ボックス
ベスト

1.グレープベスト16 - 2.グレープ/ザ・ベスト

関連項目
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