第111回天皇賞

映像外部リンク
1995 天皇賞(春)
レース映像 jraofficial(JRA公式YouTubeチャンネル)による動画

第111回天皇賞(だい111かいてんのうしょう)は、1995年4月23日京都競馬場で施行された競馬競走である。ライスシャワーメジロマックイーンを破った前々年の天皇賞以来の優勝を果たした。馬齢は全て旧表記。

レース施行時の状況

1994年に三冠と有馬記念を制したナリタブライアンは、前哨戦の阪神大賞典を圧勝したものの、股関節炎で出走回避を表明。ステイヤーズステークスダイヤモンドステークスを連勝したエアダブリンが1番人気に推されたものの、捻石の影響で阪神大賞典を使えず3ヶ月の休み明け[1]であった。日経賞を制したインターライナーが2番人気、目黒記念を勝利したハギノリアルキングが3番人気に支持された。出走馬中唯一のGI馬で1992年菊花賞1993年春の天皇賞の覇者でもあるライスシャワー京都記念、日経賞を共に6着だったこともあって4番人気となった。

前哨戦の結果

第43回阪神大賞典
着順 競走馬名 騎手 タイム 着差
1 ナリタブライアン 牡5 南井克巳 3.08.2
2 ハギノリアルキング 牡6 武豊 3.09.3 7馬身
3 タマモハイウェイ 牡5 四位洋文 3.09.4 アタマ
第43回日経賞
着順 競走馬名 性齢 騎手 タイム 着差
1 インターライナー 牡5 横山典弘 2.41.0
2 ステージチャンプ 牡5 蛯名正義 2.41.1 1/2馬身
3 クリスタルケイ 牡7 柴田善臣 2.41.2 クビ
第39回大阪杯
着順 競走馬名 性齢 騎手 タイム 着差
1 インターマイウェイ 牡6 松永幹夫 1.59.3
2 ダンシングサーパス 牡8 熊沢重文 1.59.5 3/4馬身
3 エーブアゲイン 牡5 河内洋 1.59.5 ハナ

出走馬と枠順

天候:曇り、芝:重馬場
枠番 馬番 競走馬名 騎手 オッズ 調教師
1 1 エアダブリン 牡5 岡部幸雄 3.5(1人) 伊藤雄二
2 アグネスパレード 牝5 河内洋 33.8(9人) 長浜博之
2 3 ライスシャワー 牡7 的場均 5.8(4人) 飯塚好次
4 サンライトウェイ 牡6 上村洋行 18.8(7人) 武宏平
3 5 ヤマニンドリーマー 牝7 松永幹夫 136.7(18人) 浅見国一
6 ワンダフルタイム 牡5 塩村克己 57.7(14人) 新川恵
4 7 ヤシマソブリン 牡5 坂井千明 13.9(5人) 松山康久
8 ゴーゴーゼット 牡5 村本善之 35.6(10人) 新井仁
5 9 イイデライナー 牡5 南井克巳 94.5(16人) 大久保正陽
10 メイショウレグナム 牡8 小島太 92.8(15人) 武邦彦
6 11 キソジゴールド 牡7 安田康彦 96.4(17人) 安田伊佐夫
12 タマモハイウェイ 牡5 四位洋文 38.0(12人) 吉永忍
7 13 インターライナー 牡5 横山典弘 5.4(2人) 柄崎孝
14 アルゼンチンタンゴ 牡7 田原成貴 19.0(8人) 渡辺栄
15 ステージチャンプ 牡6 蛯名正義 14.0(6人) 矢野進
8 16 クリスタルケイ 牡7 幸英明 53.0(13人) 松元省一
17 ハギノリアルキング 牡6 武豊 5.5(3人) 小林稔
18 ダイイチジョイフル 牡7 マイケル・ロバーツ 35.6(11人) 伊藤雄二

レース展開

クリスタルケイが逃げる展開となった。1周目の正面で早くもクリスタルケイが後続に絡まれ、またエアダブリンが掛かり気味に前へ行き、ライスシャワーも続く。向正面でライスシャワーが仕掛けはじめ3コーナーでスパートを開始すると、インターライナーとエアダブリンが追いかけるように仕掛け始め、4コーナーではライスシャワーが抜け出しそのまま最後の直線へ向かうこととなった。直線ではエアダブリン、インターライナーはあまり伸びず、押し切ろうとするライスシャワーに対して、ハギノリアルキングとステージチャンプが重馬場ながら追い込みを見せ、ステージチャンプがハギノリアルキングを抜き去りライスシャワーとほぼ同時にゴールした。ゴール後、ステージチャンプの鞍上蛯名がガッツポーズを見せ、一方関西テレビでこのレースを実況した杉本清はゴール後すぐ「やったやったライスシャワーです!」「メジロマックイーンもミホノブルボンも喜んでいる事でしょう」とライスシャワーの勝利を確信する[2]という非常に際どい決着を迎えたが、結果はハナ差でライスシャワーの勝利となった。

レース結果

着順 枠番 馬番 競走馬名 タイム 着差
1 2 3 ライスシャワー 3.19.9
2 7 15 ステージチャンプ 3.19.9 ハナ
3 8 17 ハギノリアルキング 3.20.0 3/4馬身
4 7 13 インターライナー 3.20.2 1 1/4馬身
5 1 1 エアダブリン 3.20.4 1 1/4馬身

払戻金

単勝式 3 580円
複勝式 3 280円
15 330円
17 190円
枠連 2-7 900円
馬連 3-15 4090円

達成された記録

  • ライスシャワーは天皇賞2勝目。春の2勝はメジロマックイーン以来。連覇でない天皇賞の2勝目は秋や春秋を含めて初[3]
    • 超長距離GⅠ3勝・京都競馬場GⅠ3勝はいずれもメジロマックイーンに次ぐ史上2頭目、かつ2024年現在も歴代最多タイ

補足

  1. ^ 当時のダイヤモンドステークスは1回東京の初日に開催
  2. ^ 杉本清 『三冠へ向かって視界よし - 杉本清・競馬名実況100選』日本文芸社、1995年、ISBN 4537065427
  3. ^ 2024年現在唯一
   

国際競走指定前:
002回(1938年) ハセパーク
004回(1939年) スゲヌマ
006回(1940年) トキノチカラ
008回(1941年) マルタケ
010回(1942年) ミナミモア
012回(1943年) グランドライト
014回(1944年) ヒロサクラ
015回(1947年) オーライト
017回(1948年) シーマー
019回(1949年) ミハルオー
021回(1950年) オーエンス
023回(1951年) タカクラヤマ
025回(1952年) ミツハタ
027回(1953年) レダ
029回(1954年) ハクリヨウ
031回(1955年) タカオー
033回(1956年) メイヂヒカリ
035回(1957年) キタノオー
037回(1958年) オンワードゼア
039回(1959年) トサオー
041回(1960年) クリペロ
043回(1961年) ヤマニンモアー
045回(1962年) オンスロート
047回(1963年) コレヒサ
049回(1964年) ヒカルポーラ
051回(1965年) アサホコ
053回(1966年) ハクズイコウ
055回(1967年) スピードシンボリ
057回(1968年) ヒカルタカイ

059回(1969年) タケシバオー
061回(1970年) リキエイカン
063回(1971年) メジロムサシ
065回(1972年) ベルワイド
067回(1973年) タイテエム
069回(1974年) タケホープ
071回(1975年) イチフジイサミ
073回(1976年) エリモジョージ
075回(1977年) テンポイント
077回(1978年) グリーングラス
079回(1979年) カシュウチカラ
081回(1980年) ニチドウタロー
083回(1981年) カツラノハイセイコ
085回(1982年) モンテプリンス
087回(1983年) アンバーシャダイ
089回(1984年) モンテファスト
091回(1985年) シンボリルドルフ
093回(1986年) クシロキング
095回(1987年) ミホシンザン
097回(1988年) タマモクロス
099回(1989年) イナリワン
第101回(1990年) スーパークリーク
第103回(1991年) メジロマックイーン
第105回(1992年) メジロマックイーン
第107回(1993年) ライスシャワー
第109回(1994年) ビワハヤヒデ
第111回(1995年) ライスシャワー
第113回(1996年) サクラローレル
第115回(1997年) マヤノトップガン
第117回(1998年) メジロブライト

第119回(1999年) スペシャルウィーク
第121回(2000年) テイエムオペラオー
第123回(2001年) テイエムオペラオー
第125回(2002年) マンハッタンカフェ
第127回(2003年) ヒシミラクル
第129回(2004年) イングランディーレ

国際競走指定後:
第131回(2005年) 日本の旗 スズカマンボ
第133回(2006年) 日本の旗 ディープインパクト
第135回(2007年) 日本の旗 メイショウサムソン
第137回(2008年) 日本の旗 アドマイヤジュピタ
第139回(2009年) 日本の旗 マイネルキッツ
第141回(2010年) 日本の旗 ジャガーメイル
第143回(2011年) 日本の旗 ヒルノダムール
第145回(2012年) 日本の旗 ビートブラック
第147回(2013年) 日本の旗 フェノーメノ
第149回(2014年) 日本の旗 フェノーメノ
第151回(2015年) 日本の旗 ゴールドシップ
第153回(2016年) 日本の旗 キタサンブラック
第155回(2017年) 日本の旗 キタサンブラック
第157回(2018年) 日本の旗 レインボーライン
第159回(2019年) 日本の旗 フィエールマン
第161回(2020年) 日本の旗 フィエールマン
第163回(2021年) 日本の旗 ワールドプレミア
第165回(2022年) 日本の旗 タイトルホルダー
第167回(2023年) 日本の旗 ジャスティンパレス
第168回(2024年) 日本の旗 テーオーロイヤル