ダークラディエーション

現代宇宙論
宇宙
ビッグバンブラックホール
宇宙の年齢
宇宙の年表
初期の宇宙
プランク時代
大統一時代
クォーク時代
ハドロン時代
レプトン時代
光子時代
ビッグバン原子核合成
インフレーション
暗黒時代
CBR
宇宙重力波背景放射 (Gravitational wave background)
宇宙マイクロ波背景放射
宇宙ニュートリノ背景
宇宙赤外線背景放射
膨張 - 未来
ハッブル–ルメートルの法則 · 赤方偏移
宇宙の加速膨張
FLRW計量 · フリードマン方程式
膨張する宇宙の未来
宇宙の終焉
熱的死
ビッグリップ
ビッグクランチ
ビッグバウンス
構造形成
宇宙の形
再電離 · 宇宙の構造形成(英語版)
銀河の形成と進化
大規模構造
大クエーサー群
銀河フィラメント
超銀河団
銀河団
銀河群
局所銀河群
超空洞
多元宇宙論
成分
Λ-CDMモデル
バリオン物質(英語版)
エネルギー
放射
ダークエネルギー
クインテッセンス
ファントムエネルギー
暗黒物質
コールドダークマター
ウォームダークマター(英語版)
ホットダークマター
ダークラディエーション
歴史
宇宙マイクロ波背景放射の発見(英語版)
ビッグバン理論の歴史(英語版)
ビッグバン理論の宗教的解釈(英語版)
宇宙論の年表
観測
BOOMERanG
COBE
プランク
DES(英語版)
ユークリッド
LSST
SDSS
2dF
WMAP
科学者
マーク・アーロンソン(英語版)アルヴェーンアルファー・Bharadwaj・ド・ジッターディッケ・Ehlers・アインシュタインエリスフリードマンガモフグースホーキングハッブルルメートルリンデマザーペンローズペンジアスルービンシュミットスムートスタロビンスキースタインハート・Suntzeff・スニャーエフリチャード・C・トールマンウィルソンゼルドビッチその他(英語版)

ダークラディエーション (Dark radiation) または暗黒放射(あんこくほうしゃ)は、暗黒物質の相互作用が仲介する仮説上の放射である。

標準模型における粒子間の電磁相互作用光子が仲介するのと同様に、ダークラディエーションは、暗黒物質粒子の間の相互作用を媒介するものとして提案された[1]。暗黒物質粒子そのものと同様に、ダークラディエーションも標準模型粒子とは相互作用しない。

このような放射の存在に関する証拠はないが、バリオン物質は複数種類の相互作用する粒子を含むことから、暗黒物質も同様であると考えられている。さらに、最近になって、宇宙マイクロ波背景放射のデータが、ニュートリノの有効自由度の値が3.046以上であり、3種類のニュートリノからなる標準模型よりも若干大きいことを示唆しているようだと指摘されている[2]。この余分の自由度は、宇宙における非自明なダークラディエーションの量に起因している可能性がある。ダークラディエーションの候補の1つは、ステライルニュートリノである。

脚注

  1. ^ Ackerman, Lotty (2008). “Dark Matter and Dark Radiation”. Physical Review D 79 (2). arXiv:0810.5126. Bibcode: 2009PhRvD..79b3519A. doi:10.1103/PhysRevD.79.023519. 
  2. ^ Archidiacono, Maria; Calabrese, Erminia; Melchiorri, Alessandro (2011). "The Case for Dark Radiation". arXiv:1109.2767v1 [astro-ph.CO]。

関連項目